「株価指数・原油先物」

日経平均株価


日本経済新聞社がプライム市場に上場する約2,000銘柄のうちから、市場流動性(売買の活発さや安定度)の高い225銘柄を選定し、その株価をもとに算出する指数。

ハイテク関連株や輸出関連株(外需関連株)などの値がさ株(株価が高い銘柄)の影響を受けやすいという特徴がある。


主な特徴

・アメリカのNYダウやNASDAQ、S&P500の影響を受けやすい。

・円安になると日経平均が上昇する傾向にある。

・騰落レシオが70%以下の場合、その後日経平均は上昇する。

・VIX恐怖指数が30以上になると、リスクオフの動きが強まり、日経平均は下落する。


TOPIX


東京証券取引所がプライム市場の原則全銘柄から時価総額の加重平均で算出する指数。

内需関連株(銀行・電力・不動産・外食・建設・倉庫・小売)などの時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいという特徴がある。

また、株式市場全体が上昇していく時は、TOPIXよりも日経平均のほうが早く上昇しやすいと言われている。


騰落レシオ


市場の過熱感を測る指標で、市場の天井圏や底値圏の判断に使われる。

一般的には過去25日間の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割ったもの。

※25日騰落レシオ(%) = [過去25日間の値上がり銘柄数] / [過去25日間の値下がり銘柄数] × 100


主な特徴

・120%以上は買われすぎ、70%以下は売られすぎとされる。

・基本的には日経平均の上下と連動していることが多いが、市場に対して先行性があり、騰落レシオが高値圏でピークを付けた後も日経平均が上昇する場合もあるため注意が必要。

・上昇相場が続くときは騰落レシオは100%を下回らず、100%以上の値で上下する。

・底値圏については市場と連動性が高く信頼性がある。


VIX恐怖指数(びっくすきょうふしすう)


株式市場の先行きに対する投資家の心理状態を数値で表したもの。

アメリカのシカゴ・オプション取引所(CBOE)が、米国株価指数S&P500を元に算出・発表している数値。


主な特徴

・S&P500の値動きが激しくなると予測する投資家が増えると、VIX指数は上昇。

・VIX指数が上昇すると、リスクオフの動きが強くなる。


値の意味

・10~20:市場が安定している

・30:警戒領域

・40:パニック状態


NT倍率(えぬてぃばいりつ)


日経平均株価をTOPIXで割ったもの。

※NT倍率 = 日経平均株価 ÷ TOPIX

両指数の算出方法の違いから、日経平均は株価の高い値がさ株の影響が強く、TOPIXは時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいという特徴がある。そのため、値がさ株の株価が上昇するとNT倍率が上がる傾向がある。


主な特徴

・値が上昇している時は、TOPIXより日経平均の上昇率が高く、ハイテク関連株や輸出関連株(外需関連株)などの値がさ株(株価の高い銘柄)が買われている。

・値が下落している時は、日経平均よりTOPIXの上昇率が高く、内需関連株(銀行・電力・不動産・外食・建設・倉庫・小売)などの時価総額の大きい銘柄が買われている。

・株式市場全体が上昇していく時は、TOPIXよりも日経平均のほうが早く上昇しやすいと言われており、NT倍率は一旦上昇したのち、徐々に小さくなっていく。


WTI原油先物(だぶるてぃあいげんゆさきもの)


ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されている原油先物のことを指す。多数の投資家が取引していることなどから、原油価格のベンチマークのひとつとして用いられる。


主な特徴

・基本的には原油価格は日経平均と連動する傾向にある。

(好景気→製造や運搬等が活発になる→ガソリンや原料の需要が高まる→原油価格上昇 ※あくまでも好景気の結果、原油高になる点に注意)

・但し、過去に中国やインドだけが好景気になった際、日本は物価高の影響だけ受け、原油価格と日経平均が逆連動となったこともある。

・特に石油関連銘柄は原油株価が企業の利益に直結するため、株価の連動性が高い。

(但し、原油高の影響が売上に反映されるまでタイムラグがある点に注意。)

・原油高になると、鉄鋼、運輸業は株価が上昇しやすい。

・原油高になると、製造コストの上昇による負担が大きい電気・ガス業、食料品、水産・農林業は株価は上昇しずらい。